2012年、スポーツ立国の実現を目指し、国家戦略として、スポーツに関する施策を総合的かつ計画的に推進することを示したスポーツ基本計画が策定され、我が国におけるスポーツ環境の整備は、国家的課題として位置づけられています。スポーツ庁の設置検討や「する」スポーツ、「観る」スポーツ"支える"スポーツ、それぞれの振興が各省庁、競技団体、関連企業によって推進されています。
このような背景のもと、日本と米国のスポーツ観客数を比較すると、アリーナスポーツにおける日米の観客数の差は依然として大きなままであり、「観る」スポーツのため環境整備は必要不可欠な課題であり、行政・民間を問わず、具体的な施策の必要性が増しています。
一方で、体育施設・アリーナを利用する各競技団体の意見を集約する機構が存在せず、また建設側である関連企業はそのノウハウを提言する機会が極めて少ないことが、結果として「観る」スポーツとしてのアリーナスポーツの発展を阻害する要因となっていると考えます。
このような現状を打破し、「観る」スポーツ、さらには「魅せる」スポーツとしてのアリーナスポーツをより一層振興することが本協議会の設立の趣旨であります。
短期的には、日本におけるアリーナ環境の現状調査、現在のアリーナに対する競技団体の意識調査などを実施、日本のアリーナスポーツ環境の課題点・改善点を明確にしていきます。
中長期的には産学官が連携したアリーナスポーツ環境の整備全般に関する提言、実践を行います。
スポーツを愛する方々、スポーツの発展に力を尽くしたいとお考えのみなさまにお集まり頂き、ご協力をお願いする次第です。
5月吉日
横浜商科大学 教授
村林 裕